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韓国食材&調味料 KOREAN Foods & Seasonings

鯉
インオ

 鯉は中央アジア原産の淡水魚で、現在ではほぼ世界中に生息し、多くの地域、特に海に面さない内陸地域で食用にされている。12月〜3月が旬。
 鯉は実にさまざまなものを食べこなし、繁殖力が強く、環境適応能力が高いなど、魚の中では強靭な生命力と長寿を誇る。中国では古くから、鯉は富と福の象徴とされてきた。
 韓国語の「インオ」()は、「鯉魚」(イオ)の音が転じたもの。

滋養豊かな鯉
 鯉は良質のたんぱく質と不飽和脂肪酸、カルシウム、鉄、ビタミンA、B1、B2、D、Eを多く含むうえ消化吸収もよいため、魚類の中ではきわめて滋養の高い食品とされる。朝鮮半島では古くから、虚弱体質や脚気、黄疸に効果があるほか、妊産婦によい食べものとされてきた。とりわけ産後の女性が食べると、産後のむくみをとり、母乳の出をよくし、子宮内にたまった血液を排出して血のめぐりをよくし、産後の肥立ちによいと言われた。
 日本でも、産後の女性に「鯉こく」(鯉のみそ汁)が勧められてきたのは、同様の理由からである。

朝鮮半島における鯉の歴史
 
 朝鮮半島で鯉が食べられるようになったのは古く、各時代の古文献に鯉が登場する。『山林経済』(1715年ごろ)には、「鯉は冬がよい。氷が張った以降がよく、春になると食べられなくなる。大きすぎるものは食べぬ方がよい」とあるほか、『増補山林経済』(1766年ごろ)には「湯を沸かして鯉を煮る。甘い醤油や酒を入れる」、『閨閤叢書』(1815年ごろ)には「鱗を縦に数えると36枚で、その中で逆向きについている鱗が一枚でもあれば、龍族なので食べてはならぬ」「煮る時には甘い醤油の代わりにコチュジャンを使う」、『林園十六志』(1825年ごろ)には「鯉の腹の中に材料を詰めて、酒、こうぞの実を入れてじっくり煮込むと、鯉の骨が粉のようになる」などと記されている。

鯉を使った韓国料理
  • (インオフェ):鯉の刺身。
    活きた鯉を素早くさばき、切り身にしてチョコチュジャン(とうがらし酢味噌)をつけて食べる。日本でも「鯉の洗い」といって、鯉の切り身をさっと湯引きして刺身で食べるが、鯉をはじめとする淡水魚は一般に寄生虫の幼虫がいる恐れがあるため、注意が必要。朝鮮半島では、刺身を食べるときに度数の高い酒を飲む習慣があるが、これは寄生虫や食当たりを防ぐ意味もある。

  • (ヨンボンタン):鯉と鶏のスープ。
    漢字で「龍鳳湯」と書く。ぶつ切りにした鯉と丸鶏を、高麗人蔘やなつめ、にんにくなどとともに煮込む。同じ料理名で、すっぽんと鶏のスープをさすこともある。

  • (インオペッスッ):鯉の水煮。
    鯉の水煮。腹わたを取り除いた鯉を、高麗人蔘などの漢方薬剤とともにじっくり煮てこし、スープをとる。

  • (インオチ:鯉の姿蒸し。
    下準備した鯉に薬味をかけ、色とりどりの野菜をのせて蒸し上げる。

  • (インオメウンタン):鯉の激辛スープ。
    ぶつ切りにした鯉を、唐辛子やにんにくとともに水を注いでグツグツ煮た後、豆腐やきのこ、葱などを加えて仕上げる。
インオフェ
(鯉の刺身)
↑インオフェ(鯉の刺身)






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