朝鮮半島で鯉が食べられるようになったのは古く、各時代の古文献に鯉が登場する。『山林経済』(1715年ごろ)には、「鯉は冬がよい。氷が張った以降がよく、春になると食べられなくなる。大きすぎるものは食べぬ方がよい」とあるほか、『増補山林経済』(1766年ごろ)には「湯を沸かして鯉を煮る。甘い醤油や酒を入れる」、『閨閤叢書』(1815年ごろ)には「鱗を縦に数えると36枚で、その中で逆向きについている鱗が一枚でもあれば、龍族なので食べてはならぬ」「煮る時には甘い醤油の代わりにコチュジャンを使う」、『林園十六志』(1825年ごろ)には「鯉の腹の中に材料を詰めて、酒、こうぞの実を入れてじっくり煮込むと、鯉の骨が粉のようになる」などと記されている。 |