(ホド)は漢字語「胡桃」を音読したもの。
原産地は中国で、朝鮮半島では京畿道(キョンギド)以南で生育する。
韓国料理でのくるみの使い方は、それ自体で餅菓子や料理を作るほか、 (コミョン)といって、料理のあしらい・
飾りつけとして使われることもある。
■くるみのすぐれた栄養 |
くるみの栄養素をみてみると、果肉の7割近くも含まれる良質な脂質と、ナッツ類に共通する豊富なカルシウム、リン、鉄、各種ビタミンなどのミネラル、それにタンパク質も比較的多く含まれ、きわめて栄養価の高い食品であることがわかる。脂質のほとんどが不飽和脂肪酸のリノール酸で、エネルギー代謝の促進とコレステロール抑制効果にすぐれている。
漢方ではくるみは「温」の性質をもち、体を温め、陽の気を補い、腎機能を高めるとされ、近年では皮膚の潤いを保つ美容食品としても注目されている。
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■旧暦1月15日の習俗「プロム」 |
朝鮮半島では、「プロム」( )といって旧暦1月15日の明け方、栗、くるみ、銀杏、松の実、落花生など殻の堅いナッツ類を噛み砕いて食べ、一年間、腫瘍やできものができることなく健康に暮らせることを願う、伝統習俗がある。堅い殻を噛むときのカリッという音が疫病神を追いはらうといわれ、また堅いものを噛むことで、歯が丈夫になるともいわれる。
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■くるみを使った料理・菓子・お茶 |
(ホドチュッ):くるみ粥。すりつぶしたくるみと、粉砕した米を合わせて炊き上げたポタージュ状のお粥。くるみの濃厚な味をいかして薄い塩味で仕上げ、好みで蜂蜜を加える。
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(ホドカンジョン):くるみの飴菓子。くるみを水飴で固めた、伝統的な韓菓(ハングァ)。
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(オグァチャ):五果茶。くるみ、銀杏、栗、なつめ、生姜の五種類の薬材を煎じた健康茶。風邪、気管支炎、喘息など呼吸器疾患の予防と治療に効果がある。
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