柚子。原産地は中国。中国語の「柚」を語源とする
漢字表記「柚子」
を、韓国語では「
ユジャ
」(
)と読み、日本語では「
ゆず
」と読む。
厳密にいうと、日本で一般に「柚子」と呼ばれているものには2品種あり、両者が混同されている。
比較的大型で皮がでこぼこしたものが「
本ユズ
」
で、韓国の柚子もこの品種。一方、
小型で皮が薄くでこぼこがないものは「
花ユズ
」
といい、日本原産といわれる。
柚子は韓国でも日本でも、その香りと酸味を活かしてさまざまな料理に使われるほか、香水や化粧品にも加工される。
■
柚子のすぐれた成分
柚子にはビタミンCやビタミンPのほか、クエン酸・リンゴ酸・酒石酸などの有機酸や、リモノイド、ヘスペリジンなどの有効成分が、果肉と皮の両方に含まれる。そのため、血行を促し、ひび・あかぎれを治し、体を温めて風邪を予防するといって古くから重宝されてきたが、近年ではそのほかに、筋肉痛や神経痛を和らげたり、美肌効果、免疫力アップによる疲労回復、抗がん作用などのすぐれたはたらきが注目されている。
そしてこれらの有効成分は、皮の部分に多く含まれるため、皮ごと使われることが多い。
■
韓国での柚子栽培
柚子は柑橘類の中でも寒さに強い植物だが、韓国では、やはり気候温暖な
済州島
(チェジュド)と
全羅南道
(チョ
ル
ラナ
ム
ド)南部、
慶尚南道
(キョンサンナ
ム
ド)南部に栽培地が集中し、中でも高興(コフン)、莞島(ワンド)、南海(ナメ)などが名産地として名高い。
韓国での柚子栽培は1980年代から増加し、その後2002年から輸出が始まった、瓶詰めの「
柚子茶
(ユジャチャ)」(下記参照)が、中国・香港・台湾・日本で人気を博し、今では韓国を誇る黒字輸出品目となっている。
■
柚子を使った韓国料理
●
(
ユジャチャ
):柚子茶。柚子の表皮を細切りにし、果肉の絞り汁と合わせて蜂蜜や砂糖に漬けこんだもの。ジャムのように煮込んで作る方法もある。これをお湯にといてホットレモンのように飲む。お湯にとく前のマーマレード状のものは、正しくは
(ユジャチョン)という。
●
(
ユジャファチェ
):柚子花菜。柚子果汁入りシロップに、柚子の皮のせん切りを浮かべた冷たい飲み物。梨のせん切りや、ざくろを混ぜることもある。
●
(
ユジャシルトッ
):柚子入り蒸し餅。米粉を湿らせてふんわりと型に入れ、せん切りにして砂糖をまぶした柚子をのせて蒸しあげた、餅菓子の一種。
↑ユジャファチェ(柚子花菜)
バックナンバー
エホバッ(韓国かぼちゃ)
ケンニプ(えごまの葉)
コンナムル(大豆もやし)
インサム(朝鮮にんじん)
チュィナムル(白山菊・婿菜)
ペ(梨)
トトリムッ(どんぐりのムッ)
ム(大根)
ミョンテ(すけそうだら)
ホド(くるみ)
アグ(鮟鱇)
チンダルレ(つつじ)
スッ(よもぎ)
モウィ(ふき)
ホンハプ(イガイ)
マヌル(にんにく)
ミクラジ・チュオ(どじょう)
ウネン(ぎんなん)
ホンオ(えい)
チャッ(松の実)
クル(牡蠣)
韓国食材トップへ戻る
▲上へ▲
|
HOME
|
最新情報
|
料理教室
|
コリアンレシピ
|
スタジオ紹介
|
プロフィール
|
キョンファ's ダイアリー
|
韓国食材と調味料
|
BOOKS
|
リンク集
|
(C)2002〜2016 JEON KYONG HWA STUDIO. All Rights Reserved.