どんぐりの澱粉を豆腐状、あるいは葛餅状に煮固めた、韓国独特の食べもの。 (トトリ)はどんぐり、 (ムク)はそのように澱粉を煮固めた食べものをさす。
作り方は、コナラ、クヌギなどの実(いわゆるどんぐり)を乾かして殻を挽き割り、中の澱粉を何日も水にさらして渋味をぬいてから、水を加えて火にかけ、とろみが出るまで練り上げる。これを型に流し込み、冷めて固まったものがトトリムクである。トトリムクは茶褐色で、独特の苦味と野趣がある。
トトリムクと同じものが、日本でも高知県安芸市に「樫(かし)豆腐」という名で伝わる。これは、文禄・慶長の役(1592〜98)のころ、豊臣秀吉によって朝鮮半島から連れて来られた人々により伝えられたといわれる。
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