干し柿は、柿の皮をむき、紐で吊るして乾燥させたドライフルーツのひとつ。干している間に、渋味成分のタンニンが他の成分と結合して渋味が感じられなくなり、甘味だけが強く残る。そもそも干柿にするのは、甘柿ではなく渋柿。渋柿は甘柿よりもともとの糖度が高いため、渋さえ抜ければ甘い干し柿になる。 |
韓国では、古くから干し柿が食べられてきた。干し柿のことを韓国語ではコッカム( )というが、これは直訳すると「串柿」という意味。皮をむいた柿を串に刺して乾燥させたことに由来する。
また、乾燥の度合いにより、完全に乾いた固いものを「乾柿(コンシ)」( )、半乾きの柔らかいものを「半乾柿(パンゴンシ)」( )ともいう。
近年では、皮をむいた柿をいくつかに切り分けて乾燥させた「カムマルレンイ」(切り干し柿)が人気。 |
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■干し柿の栄養 |
干し柿の注目すべき栄養は、まずビタミンA。ビタミンAは生柿にも豊富に含まれるが、乾燥させることによって約2倍の量になる。次いで、食物繊維も非常に豊富。なお、生柿にはビタミンCも豊富に含まれるが、干している間に消滅するため、干し柿にはビタミンCはほとんど含まれない。
また、干している間に苦味は消えても、苦味成分のタンニンは残留する。タンニンは体内で鉄分の吸収を妨げるため、干し柿の食べ過ぎには注意が必要だ。 |
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