ブックカバーチャレンジ、三日目は朝日新聞社が昭和57年6月に発刊した朝日百科「世界の食べもの」のシリーズ、『朝鮮半島』№79、№80の二冊をご紹介しました。
1982年ですから、わたしは26歳の時です。
子供二人をかかえながらも、活発に仕事に励んでいました。
モランボン調理し専門学校の授業、料理教室、モランボン味の研究所の仕事、撮影、テレビ、本の出版など、今では考えられないほど、よく働いていました。
実家の母はもとより、本当にいろんな方にお世話になりました。
自分で言うのもなんですが、忙しい中でもよく勉強しました。
だって、小心者ですから(笑)。
人に教えるなんて、怖くて怖くて・・・。
毎日、夜中まで韓国の文献や資料を読みました。
食にかかわることも必死で学びました。
朝日のこのシリーズは知らない世界の食べものが写真つきで紹介されていたので、食いしん坊の私にとって興味深いものでした。
「朝鮮半島」が二回に渡り、取り上げられたのは、とても嬉しいことでした。
体系的にまとめられ、わかりやすく表現されていたので、勉強になりました。
何度も何度も読み返しました。
今、読んでも、色あせることのない内容。
監修や編集にかかわったメンバーをみて納得です。
石毛直道先生はじめ、そうそうたる著名先生方がかかわったことにあらためて驚きます。
日本でも活動なさっていた趙重玉先生もプルコギについて書かれたり、裏面ではお料理も紹介しておられます。
若くて未熟すぎた私が必死で駆け回っていたあの頃・・・思い出すだすと恥ずかしいような、情けないような、でも、健気な自分に今更ですがエールを送りたいような・・・そんな気がします。
そして、ふだんは意識していませんが、もう充分に年をとったのだと実感するのです。
趙先生とご一緒した写真を探せなくて残念すぎましたが、アルバムを何冊も開きならが、父と母とで荻窪の「南漢亭」に初めて伺った日のことなど思い出しました。
朝鮮半島は縦長で気候風土も各地で異なります。
郷土料理はそれぞれに特徴があり、温かく、美味しいものにあふれています。
父と一緒に食べ歩きをしたかったなぁ・・・。
どんな時も瞳を輝かせて夢に向かっていた父を追いかけて、私も精一杯生きようと思いを新たにする毎日です。