アンニョンハセヨ!
先週末からあちこちで桜が満開ですね。
日中も夜も、桜見物に出かける方が多かったと思います。
そんな中、スタジオでは煙もうもうで「トントン焼き」を楽しみました。
春の味わい単発講座、第二弾。
モランボン流宗家のオリジナル、「トントン焼き」です。
新鮮な豚のタン、ハツ、ナンコツ、食道などの部位をそれぞれに合った包丁さばきで、美味しく調理するのです。
特にナンコツは、出刃包丁で丁寧に叩きます。
ただ切り目を入れるのではありません。
まるで自分の歯で噛むように、ほどよく包丁を入れるのです。
トントン、トントン…。
この音、様子から父はトントン焼きと命名しました。
もちろん、豚のトンも含めてね(^-^)。
ジョン家の一員は父、母、兄、私、弟の全員がこのトントン焼きをさばくことができます。
一番上手なのはもちろん父。
父がさばいたナンコツは切り口も繊細で見事!
口にほおばると、中にしみこんだヤンニョムがジュワッと出てきて、歯ごたえもよく、この上なく美味しいのです。
父がトントンをさばき、母が特製のヤンニョムを作ります。
最高のメニュー。
我家はいわゆるグルメ(笑)で、美味しいものが大好き。
和食もフレンチもいろいろ楽しみました。
食いしん坊の私は特別、いろんなところへ連れていってもらいました。
おかげで小さい頃からナイフとフォークもスマートに使えるようになりました。
高級店でお肉もたくさん食べましたけれど、この「トントン焼き」に勝るものはありません。
誰が何と言おうと、これが最高!
今回、単発講座で初、お披露目をするにあたり、ちょっぴり不安もありました。
まず、つながった内臓がグロテスクだし。ふふふ
でも、私の不安はなんのその。
参加者のみなさん全員が大絶賛でした。
よかったーーーーー!!!
「先生、美味しい~♪」との声に、
そうでしょ、そうでしょうとも!!!!!と答える私。
さくら市場館から仕入れた超新鮮な豚のつなぎを、熟練の技(ここまで言う?!笑、言わせていただきます。ハハハ)でさばき、
ジョン家秘伝のモランボンコチュジャンをベースにした特製ヤンニョムで味付けして、焼くのですから!
切り方、包丁の入れ方、洗い方、混ぜ方、焼き方…すべてにノウハウがあるのです。
20年以上私と一緒に仕事をしてきたスタッフも、「先生、トントン焼き、本当に美味しいですね!!!」と心の底から喜んでくれました。
当日の朝、宗家から引きついだ技術をもとに、スタッフと一緒に丁寧にさばきました。
申し込まれた方たちの顔を思い浮かべながら、愛情をいっぱいそそぎました。
あー、よかった。
喜んでもらえて。
ビールで乾杯し、ジョン家がそうするように赤ワインも用意し、みんなで盛り上がりました。
スタジオ中が美味しい香りと煙、笑いと喜びに満ちていましたね。
きっと、天国で父も笑っていたことでしょう。
人間の命はいずれ消えてなくなるけれど、大切な思い出や美味しい味はいつまでもいつまでも心に残り、そして、伝えて行けるのですね。
久しぶりの極上トントン焼き。
勇気をいっぱいもらった気がします。
この春はしんどいことも多いですが、前を向いて、一歩ずつ、できるだけ二―ッと笑って過ごせるように頑張ります。
みなさんも、日々、いろんなことがあるでしょうけれど、どうせ生きているのですから、いえ、せっかく生きているのですから、美味しいものを食べて、笑いましょう。
アンニョン.